書評『誰にも相談できません』高橋源一郎著
東北大学医療系メディア「LIFE」掲載。
高橋源一郎著『誰にも相談できません』書評です。

テキストは空豆みきお(Akaoni)です。
https://www.life.med.tohoku.ac.jp/features/38969/
東北大学医療系メディア「LIFE」では、テーマとなる言葉を設定して特集とし、その特集のもとに記事をつくっています。このときのテーマは「社会?」というもの。この、わかるようでわからない言葉を、ちょっと立ち止まって見つめてみよう、ということです。
医療とはそもそも社会的なもの。他者の苦痛を取り除こうとする行為です。「わたし」から「あなた」へ。さらに「ほかの誰か」へ。その関係性が「社会」を成り立たせているように思います。
高橋源一郎さんのこの本では、誰かのプライベートな悩みが、みんなの悩みになってゆく、そんな瞬間に立ち会うことができます。人生相談とはそもそもそういう性質のものなのかも知れません。
あなたはあなたで、わたしはわたし。なのに、ときどき、わたしはあなたで、あなたはわたし。
わたしだけのプライベートな悩みすら、それを聞いてくれるあなたがいなければ「ない」ことになってしまう。
興味深いことです。